賃貸物件における「先行契約」と「先行申込」について

今回は、賃貸物件をお探しの際によく耳にする「先行契約」と「先行申込」についてご説明いたします。
一見似ている言葉ですが、その意味や契約までの流れには明確な違いがあります。

 

【先行契約とは】

先行契約とは、物件の完成前や現在入居中などの理由で、内覧ができない状態で契約を行うことを指します。

通常の賃貸契約では、内覧後に申込・審査・契約と進みますが、先行契約では内覧前に契約を締結するため、実際に入居後に「イメージと違った」と感じてもキャンセルはできません。

一方で、賃貸物件の申込は基本的に先着順のため、人気の高い物件や気に入った物件を確実に確保したい方にとっては、非常に有効な方法となります。

特に人気エリアや条件の良い物件では、先行契約でなければ入居が難しいケースも少なくありません。
そのため、全体的に見ても賃貸契約の多くはこの「先行契約」に該当します。

 

【先行申込とは】

先行申込とは、退去予定の物件などで募集が始まった段階で、内覧を行わずに申込だけを先に入れることを指します。

この段階ではまだ契約ではないため、内覧後にイメージが異なった場合などはキャンセルが可能です。

申込は先着順で優先順位が決まるため、気になる物件や人気の高いマンションをいち早く押さえる手段として有効です。

ただし、オーナー様の立場からすると、内覧後にキャンセルされると再募集の手間や空室期間が発生してしまうため、先行契約を優先するケースも多く見られます。
特に引っ越しシーズンなど繁忙期には、先行契約物件が増える傾向があります。

 

【まとめ】

「先行契約」と「先行申込」は、どちらも物件を早く押さえるための有効な手段です。
しかし、契約の拘束力やキャンセルの可否が大きく異なります。

トラブルを防ぐためにも、気になる物件が「先行契約」なのか「先行申込」なのかを、必ず事前に確認しておくことが大切です。

また、物件によっては内覧後の申込者と同時に審査が進むケースもあります。
この点については、次回詳しくご紹介いたします。

皆様が納得のいくお部屋探しができますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

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